こんばんは!
量子力学,相対性理論の不思議な現象に興味を持ち,高校物理から勉強しなおそうと思っているふうたです。
この記事は高校物理を学びなおそうとしている人,そして高校生で物理を苦手と思っている人に対して物理の楽しさ奥深さを感じながら一緒に勉強していこうというテーマで書いている記事です。
一緒に物理学の世界に浸りましょう!!
今回は最初ということで,すべてのものを置き去りにして原子物理学から始めたいと思います(笑)
古典物理学,電磁気学の終わりと原子物理学の始まり( 電子 の発見)
ニュートンにより古典力学が完成し,マクスウェルにより電磁気現象が記述されたことにより20世紀に入るまでに物理学はすべて完成したと思われたある日・・・
物理学もとうとう終わりかな・・・次は何しようかな~
・・・ん?なんだこれは!!??
陰極からなんか出とるの~
そう!陰極線の発見です!
陰極線の研究
当時,アンペールによって+(陽極)からー(陰極)に電流(目に見えない電気の流れ)は流れていると信じられていましたが,真空放電の実験の最中,陰極から何か放射しているとしか思えない現象が起こったのです。この謎の放射を陰極線と呼びました。
これが電子の発見につながります。
陰極線の性質
- 蛍光物質を蛍光させる
- 写真フィルムを感光させる
- 直進して影をつくる
- 電場・磁場によって進路を曲げる
- 金属の種類,気体の種類に関わらない
4の性質の電場や磁場によって曲げられること,さらにその曲がり方から陰極線の正体が負の電荷を帯びた電気であることが推測されました。それを定量的に実験して電子の電気量と質量の比,いわゆる比電荷を求めたのが次に記述するJ.J.トムソンです。
ジョゼフ・ジョン・トムソンの実験(通称(仮)ジョジョ)
ジョジョ(トムソン)は電子の発見に貢献したことから電子の発見者というように言われています。そのトムソンがどのような実験をしてどういった結果を得たのかを説明していきます。
電場を与えることによる電子の軌道を確認しました。スクリーンに到達した際の座標をもとに電子の電気量と質量の比,比電荷を求めることに成功しました。
比電荷の実験から比電荷の値を測定し,様々な対照実験からジョジョ(トムソン)は,陰極線について次のように結論付けました。
・電子はすべての原子に共通に含まれており,物質の最小単位と呼ばれていた原子よりもはるかに小さい!!(大発見)
そのとき求めた比電荷は,
ちなみにトムソンは最初,電子のことを「小体(corpuscles)」と呼んでいたようです。のちにジョージ・ジョンストン・ストーニー(ジョジョ)が「電子(electron)」と呼称し定着しました。エレクトロン・・・かっこいいね!
ジョジョ大活躍!!
ロバート・ミリカンの実験( 電子 の電気量の測定)
ミリカンは電子の電気量(これを電気素量という)を測定した物理学者です。
ミリカンは油滴を用いて電気素量を測定しました。概要は帯電させた油滴の落下時(電場なし)の終端速度と上昇時(電場あり)の終端速度を測定することにより油滴に帯電した電気量を測定するという方法です。
ミリカンはこの研究が1つの要因でノーベル物理学賞を受賞していますが,革新的だった油滴の採用は当時大学院生だったハーヴェイ・フレッチャーのものでした。しかし,ミリカンは論文にこれを載せず,単独署名で論文を提出したといわれています。
ミリカンは油滴の電気量のデータを論文に出すときに自分の都合のいいデータのみを抽出して掲載したと言われています。データの作為のある抽出はいけません。マネしないようにしましょう!
この実験結果から,求められる電気量が,ある値を最小単位とする量子化された値であることが分かりました。その最小単位が電気素量です。求めた電気素量eは,
電気素量から電子の質量を求めることができました。
終わりに
今回はトムソンの実験とミリカンの実験を紹介しました。基本的に知識会でしたね。
電気素量の値くらいは覚えておいていいかもしれないですね。トムソンの実験とミリカンの実験は共通テスト(旧センター試験)には基本的に出ないと思われるのでさっと目を通すくらいでいいと思います。
次回は光電効果について解説しようと思います。量子力学のスタートです!
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